B&Wのブックシェルフ2世代ののち、DALI MENUET, Wharfedale Reva-2, 本命FOCAL Aria 906などと比較し、結局はイギリスからQuad S-2のピアノブラックを個人輸入。結果的にはAriaや以前のCM1より良い選択だったと満足している。
まずは、最終候補3つのスペックを…
■ Quad S-2 | ■ Quad Z-1 | ■ Focal Aria 906 | |
方式 | リアバスレフ | バスリフレックス | フロントバスレフ |
高域 | 12x45mm リボン | 12x90mm リボン | 25mm アルミ/マグネシウム |
低域 | 125mm ケブラー | 150mm ケブラー | 165mm FLAXファイバー |
能率 | 87dB | 86dB | 89.5dB |
周波数 | 48Hz-22kHz | 56Hz-20kHz | 55Hz-28kHz |
クロスオーバー | 3kHz | 3.4kHz | 2.8kHz |
インピーダンス | 8Ω | 8Ω | 8Ω |
寸法 | 330x180x260mm | 383x219x283mm | 390x225x250mm |
重量 | 6.1kg | 6.5kg | 8.5kg |
中では一番古いのもあるけど、ネット上の情報はAriaが一番多く概ね好意的なレビュー。Z1のバスリフレックスに比べ、S2のリアバスレフはセッティングにやや気を遣うもののなんとか音はまとまりそう。出力音圧レベルは87dBとそこそこ満足できるレベル。小さめな音で聴く機会もある人はZ1よりS2のほうがよし。ウーファーのサイズは12.5cmと一番小振りだけど思ったより低音は出ていて、10畳程の部屋のサイズでも大丈夫。
クオードSシリーズの特徴であるリボンツイーター。使ってきたB&WのCM1は嫌いじゃなかったものの、これが高音だと主張している感があった。S-2はリボンであることを感じさせない自然な高音。これはミッドレンジとのバランスを考え、高域を22kHzと抑えているおかげのようだ。ブックシェルフなので重低音というわけにはいかないけど、その分ウェット寄りにタイトな響き。そつなく鳴らす中で、挙げるならヴォーカル、クラシック、ジャズなど、アコースティック系の音には惚れ惚れ。(Z1やZ2はよりアナログ寄りなんだろうけど) 総じて、低/中/高域と、どの領域も引っ込みを感じさせないバランス。ちなみにAriaは、試聴でオケものを聞いている時に低域が埋もれ気味なのが気になった。
“made in china” は好まないけど、中国製でもブランド力が大事な分野なのでそれを落とすような作りではなし。バイワイヤのターミナル端子部はQuadの80周年記念の文字が入った2016年生産の期間限定モデル。スピーカーケーブルはortofonのSPK-3100を使ってきたけど、ブリティッシュ揃えしようかとQEDのXT40に差し換えたところ、低音が締まり全域の透明感が増したような… (個人輸入で3mペア、両端をairlocの上位のメタルバナナブラグに端末処理で送料込15,000円ほど) 部屋の配置から今は御影石上にインシュレーターとスパイク受けという設置なので、スピーカースタンドとして KRIPTON SD-1 を検討中。
粒子も細かく解像度もあり音の拡がりもよし。艶や色気はフォーカルに譲るものの、英国らしく正当派だけど尖りすぎず優しくしなやかな響き。変な色付けがないのでソースが悪い時はごまかせないけど、音源がよければ素直に引き出してくれる。自分の環境下では音のバランスが素晴らしく、これから部屋で過ごす時間の良きパートナーとなってくれることだろう。
※ 2017年の stereophile.com のレビュー は “Absolutely recommended”
2016年の What Hi-Fi? のS1のレビュー は 5つ星
買いモノ満足度 (5星中) →
※ 1年半経過した時点で満足度が高いので、星4.5から5に上げました。